kishin 貴真

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20191208

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STRiDAで松山・道後へ Ⅰ

Nikon Df:NIKKOR-N・C Auto 24mm F2.8:ISO100 f2.8 1/2500

疲れがあからさまに溜まっていたので休暇を取って松山・道後を訪れた。
旅の目的は、道後の様々な温泉に浸かってゆ~~~っくりすること、そして宇和島鯛めしを食べてみたいという、この2つである。

広島港からクルーズフェリーに乗って2時間40分で松山観光港に到着。
早速、輪行バッグからSTRiDA(ストライダ)を取り出して組み立て、松山市街地へと向かう。

Nikon Df:NIKKOR-N・C Auto 24mm F2.8:ISO3200 f2.8 1/40

港からすぐ出迎えてくれるのは1.5kmほど続く長いトンネルだ。トンネルを通っている時の未来感は昔から結構好きで、時空をワープしているような感覚も1.5kmも続くといよいよ本格的になってくる。それを抜けると緩い下り坂が続くのだが、なんで坂を登ったところに港があるのだろうか。「地形、どうなってんだよ」と思いながら坂を下っていると大きな通りに出る。あとは、東に向かうだけなので迷うことはない。地図で見ると結構な距離がありそうだと思っていたが、タラタラ走っていたらあっといういう間に市街地に辿り着いた。

最初に食べるのは宇和島鯛めしと決めていたので、『丸水』という店に向かう。

開店直後だったので待つことなく席につけた。真鯛を使った宇和島鯛めしは身がプリップリで、タレ・卵・薬味を混ぜ合わせて食べる一膳はとても美味しかった。なるほど “最上級の卵かけご飯” である。
お会計は2,700円と観光地価格であったが、まぁ良いだろう。

Nikon Df:NIKKOR-N・C Auto 24mm F2.8:ISO200 f5.6 1/640

空腹が満たされたらゆっくりしたいのが人の性である。

以前、道後を訪れた際にはまだ無かった『飛鳥乃湯泉』で温泉に浸かる。
ここは観光地感を全面に押し出した温泉施設。休日や連休中などは混雑して大賑わいなのだろうが、平日のお昼時ともなるとやはり空いていて、入浴中には他の客2~3人が入れ替わり出入りする程度で半貸切状態で寛ぐことができたのは良かった。

主浴室の薄暗い演出や広々とした浴槽は疲れを癒すには最適で気に入ったが、足を伸ばせない小さな露天風呂は何故作ったのか疑問であった。予想はしていたが、総じて表面的で深みの無い観光地施設なので、過度の期待はしないで訪れ楽しむのが良いだろう。現在改装中の道後温泉本館まで、こうした薄っぺらい観光施設になってしまわないことを願うばかりである。

Nikon Df:Ai Micro-NIKKOR 55mm F3.5:ISO200 f5.6 1/80

湯で往路の疲れを洗い流しているうちに、程よい時間になったので宿にチェックインして、荷物を置いて夕食を取りに再び街に出る。松山は、栄えているエリアに沿って市電が通り自転車があればそのエリアを自由に行き来できる程度の距離感でまとまっているという点で、広島に通じるものを感じた。知らない場所を見るともなく見ながら散策し、労研饅頭なる素朴な饅頭を楽しんだり、10FACTORYでホットミカンと不知火のジェラートを食べたり、東雲神社の長い階段を数えて登ってちょうど200段だったのが嬉しかったりしながら、何となく気になった和食処に入ったのだが、この店はこの旅で唯一、いまいちな料理(特に不味いかき揚げ)を出すハズレの店であった。が、それもまた旅の運命である。

早々に店を後にして老舗旅館『ふなや』で日帰り入浴をする。
ここの浴場はとても良かった。広い主浴室と大きめの露天風呂、たっぷりの湯量でちょっとしたサウナも付いている。シンプルだが時間を忘れてゆったりと寛ぐにはオススメの湯場である。また、接客も素晴らしく、観光地である事にあぐらをかいていない応待は清々しく、プライドも感じられ、それこそが老舗たる所以であろう。

ふなやを出ると向かいには温泉地らしい名前の神社『湯神社』があった。すでに陽は落ち真っ暗なので境内には踏み入らず、「次の日は、この湯神社の参拝から始めることにしよう」と決めて宿に帰った。

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