kishin 貴真

20210405

/OTHERS

TrueAir2+にちょっと感動

屋外で使うイヤホンはBang&Olufsen Beoplay H5を愛用していて、音質もプロダクト・デザインも操作性も全く満足しているのだが、ただ1点如何ともし難いなぁというのがジョギングで使用していると、汗をかき始めた頃に外れてくることである。

カナル型なので、イヤーピースを外耳道に差し込んで使用するが、汗=水分が増えることで耳とイヤーピースとの摩擦抵抗が減り簡単に外れるようになるのだと思う。イヤーピースをウレタンタイプやシリコンタイプなどに変えてみたり、サイズを変えてみたりと試してみたもののどれも大差なく、汗をかきはじめると外れてくるので、いつもジョギングの後半は度々耳に手をやって差し込み直すことになるので気持ちよく走っていられない状態となってしまう。

ずっと昔、ワイヤレスタイプを使い始めるまでは、ジョギングではiPhoneに付属していた有線のEarPodsを使用していた。これはインナーイヤー型なので耳の形状にさえ合っていれば汗で外れやすくなることはなかった ─ というのを思い出して、ジョギング用にインナーイヤー型の完全ワイヤレス・イヤホン(TWS)を探してみた。

最初は当然のようにAppleのAirPodsを検討したが、ホワイトしかない、ジョギングでしか使わない予定なので価格が見合わないという理由から、別の候補を探して辿り着いたのが〈SOUNDPEATS TrueAir2+〉である。

この製品は評判も上々であり、価格も5千円代とAirPodsの1/4以下だったので、駄目で元々という程度の気持ちで注文してみた。

翌日には到着したTureAir2+。プロダクトとしての質感は5千円代としては不満は無いレベルに作られている。非常にコンパクトなケースはQi規格のワイヤレス充電にまで対応しており、そこからイヤホンを取り出すと、特に操作をすることもなく、iPhone12miniのBluetoothのペアリングリストに表示された。リストの「TrueAir2+」をタップするだけでペアリングは完了。2回目以降は、イヤホンをケースから取り出すだけでiPhoneに繋がってくれるので、ストレスなくシームレスに使えるのはとても素晴らしい。ペアリング動作の不安定さも無い。

そして何より驚いたのは音質である。

5千円代のイヤホンというのは、正直言って音楽を愉しむのは無理な音質だという認識があった。少なくとも10年前であればこの認識は間違いではなかったと思うのだが、気がつけばこの分野は想像よりもずっと進化していた、或いはSOUNDPEATSが例外的存在なのか ─

TrueAir2+の音質は5千円代のイヤホンとは思えない。

もちろんB&Oのイヤホンと比べると粗さは歴然としているが、それでも音楽に集中して “聴き比べよう” として認識できることで、ジョギングや作業をしながらのBGMとして聴いている状態では何ひとつ不満のないレベルの音質に仕上がっている。ちょっと感動さえ覚えたくらいである。

音場は狭くないし、解像度=音の分離は良好とは言えないまでも決して悪くはない、ベースのウネるような質感もかなり表現できているし、ボーカルやハイハットなどの中域・高域もボヤけた印象はなく比較的クリアで、全体的にインナーイヤー型特有の薄さ・軽さが意外なほど感じられない、かなりレベルの高いチューニングがなされているという感想だ。

構造レベルでの理由としては、まず12.4mmの大口径ドライバーを採用していること、そして振動板にバイオセルロースを採用していること、この2点が音質向上に多分に貢献しているのだろう。さらに、高音質コーデックにも対応していることが、設計や素材の良さをさらに活かす結果を生み出しているのだろうと分析している。iPhoneはaptX Adaptiveには対応していないので、AACの適用となるが、元の音源がまともなデータでさえあればそれなりに良い音を楽しめる。

肝心のジョギング時の脱落に関しては、全く問題がなくこれを選んで正解だった。
たまに外れそうかなぁ、という小さな不安さえ感じることが無いだけでなく、そもそも片方4.1gなので軽すぎて装着していることさえ忘れるレベル。音途切れも今のところ一度も発生していない。装着感に関してはユーザーの耳形状との相性であるから良い・悪いの評価は分かれるだろうが、私の耳とは抜群に相性が良かったようである。汗や小雨程度なら問題のない防水性能IPX4というのも心強い仕様だ。

お試し程度の気持ちで購入したSOUNDPEATS TrueAir2+であるが、コストパフォーマンスは異常なほど高く、極めて満足度の高い買い物となった。5千円代でこれだけのプロダクトを出してくるSOUNDPEATSは良い意味でヤバいブランドなのかもしれない。ワイヤレス・イヤホンの宿命としてバッテリーの寿命がやがて訪れるが、間違いなく買い替え候補としてSOUNDPEATSはリストのトップに挙がることになるだろう。

ちなみに、改良版である「TrueAir2+」の前身「TrueAir2」は更に安価に購入できるが、後者はワイヤレス充電に非対応、AACに非対応、ケース内の充電量LED非搭載、音遅延の少ないゲーミングモード無しであるから、今購入するのならば断然「TrueAir2+」の方をオススメする。

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