kishin 貴真

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20231123

/FOODS

Sweetie sweets

LA MYSTÈRE クイニーアマン

頭がクリアな状態で非常によく思考回路が機能して次々にアイディアが溢れ出てくる状態にあることを私は「脳が走っている」と表現しているのだが、脳が走っている時には異常に甘いものが欲しくなる。

ブドウ糖をエネルギー源とする脳さんの活動を促進するための当然の生理的リアクションに過ぎない訳だが、どうせ摂取するのなら美味しい方がもちろん良い。昔から無類の甘党なので、パン屋やケーキ屋で好みの甘いものを発見するたびに心の中でガッツポーズをとってマイリストに書き加えては、その後、その甘いものだけを求めてお店に通うようになることも珍しくはない。

ここ最近のお気に入りスイーツを紹介してみたい。

アリンコベーカリー アリンコ風シュークリーム

アリンコベーカリー:アリンコ風シュークリーム

宇品港近くにあるパン屋さんで、ここのパン生地は表面が少しザクッとしていて中はしっとりというあまり見かけない不思議な食感で、個人的にはかなり気に入っている。定番商品も魅力的だし、季節ごとに色々な期間限定パンも登場して愉しい。海を見ながら購入したパンを食べることのできる明るくゆったりとしたイートインスペースもあるお気に入りの場所で、ウィンドウから差し込む明るい陽光の中で本を読みながらランチをするのも癒しのひとときだ。

アリンコベーカリー アリンコ風シュークリーム

『アリンコ風シュークリーム』は、クリームがたっぷり入っていて、生地もサクサクでとても美味しい。ただ、笑ってしまうくらい食べにくい。表面のシュガーパウダーと、バラバラと剥がれるパイ生地、そして溢れ出す生クリームの “食べにくさ三重奏” で口のまわりは大変なことになるのだが、美味しさと引き換えならこれはもう受け入れるしかない。気にせずにカブリつくことにしている、そして食べ終わったら上品なフリをして口の周りをすまし顔で丁寧に拭くところまでを一連のイベントとして愉しむのが私流である。

Cookie ya SaLLy ガトーショコラ&ショコラクッキーシュー

Cookie ya SaLLy:ガトーショコラ&ショコラクッキーシュー

店名に「クッキー屋」が入っていることからも想像がつくが、このお店のタルト系はどれも間違いなく美味しいのだが、それを横目に私は2種類の「ショコラ」に手を伸ばす。ひとつは、こってり濃厚な生チョコ感覚のテリーヌ風チョコレートケーキ『ガトーショコラ』だ。

一般的なガトーショコラに比べてスポンジ感が弱くて、チョコレートをしっとりと焼き固めたような感じがとても好み。この食感、この甘さ、そして上部に絞られたチョコクリームに練り込まれたフランボワーズのすっきりとした酸味が華やかなアクセントになっている。単に甘いだけではなく折り重なって複層的な味わいに仕上がっている魅力的な逸品。

Cookie ya SaLLy ガトーショコラ&ショコラクッキーシュー

もうひとつは『ショコラクッキーシュー』で、ほんのりビターなシュー生地に、「業界初の真空ショコラ注入製法」(←勝手な妄想) で隙間無くボリュームたっぷりに詰め込まれたショコラカスタードクリームが食べ応えGooood! プレーンな『クッキーシュー』もあるが、私は断然ショコラ派である。

LA MYSTÈRE クイニーアマン

LA MYSTÈRE:クイニーアマン

私はクイニーアマン好きなので、どんなパン屋でもクイニーアマンがあればまずはそれを食べてみる。見た目はどこも似たような感じだが、味や食感は店によってかなり違うのも興味深い。お店によっては表面のキャラメリゼが厚くて堅くて歯が折れるんじゃないかと心配になるものに遭遇することもあるのがクイニーアマンだ。

そんな中、LA MYSTÈREの『クイニーアマン』を一口食べた時の感動は忘れられない。口に広がるミルキーな香りと食感のジューシーさ、キャラメリゼの堅すぎないホロホロとした食感ととろける優しい甘さ、それら全体のバランスの良さはちょっと他では出会えない特筆すべきもので、一度食べたらやみつきになってしまう人も多いのではないだろうか。

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この世は、諸行無常のメメント・モリだ。

今回紹介したものは多分どれもレギュラー商品だと思うのだが、気に入って食べ続けていたメニューがある日突然無くなってしまったりすることもあるのがこの世なので、末長く有ってくれるようにと愛しつつ、これからも脳さんと一緒にひと口ひと口を愉しませてもらおうと思う。

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