kishin 貴真

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20150919

/FOODSTHINK

OBSCURA COFFEE ROASTERS

OBSCURA キャニスター

サードウェーブとやらで、美味しい珈琲を提供してくれる店が増えるのは嬉しい。

しかし、やはりそういった流れは東京周辺から始まるものなので、地方都市ではなかなかその恩恵に与かるまでには時間がかかる。そんな中で、OBSCURA COFFEE ROASTERSが三軒茶屋などの都内店舗に次いで、広島に店舗を構えてくれている。これはありがたい。

OBSCURA HIROSHIMA FUKUROMACHIは美しい。
店内に過度な装飾はなく、相当に意識してミニマルな雰囲気に保っているように思える。広くはない店舗なので、席数は2人テーブル×3と6人大テーブル×1のみで、休日などは座れないことも多いのだが、席があいている時には、その静かな雰囲気と大きな窓から柔らかく射し込む太陽光が心地良くて、1時間ほどくつろぎながら本を読むのが定番コースとなっている。

座席数が多くないので、客の騒々しさで溢れているようなこともほとんどなく(とは云ってもウルサイ人は所構わずいるものだが)、ゆっくりと美味しい珈琲を楽しみたい時には広島市内ではベストな店舗だと思っている。

価格設定もよい。こうしたカフェによく使われる言葉として“場所代”というものがあるが、OBSCURAでは、店内利用とテイクアウトでは価格が異なる。テイクアウトする場合には場所代は引いてくれるという考え方は、価格設定としてはとても誠実だと思う。
また、“場所代”に頼ることなく価格設定ができるというのは、それでけ珈琲の味で勝負して集客できるという自信の表れでもあるように思われる。

OBSCURA COFFEE ROASTERS

ちなみに、テイクアウトして店外に設置されているベンチで飲むというのはOKとのことなので、気軽にちょっと立ち寄って店外ベンチで休憩しながら美味しい珈琲を楽しんで、また街歩きに戻るという使い方も良い。夏や冬はさすがに店外で過ごすのはつらいが、気候の良い季節にはむしろ店外ベンチも魅力的だったりする。

肝心の珈琲はといえば、ブレンドも用意されているが、基本的にはストレートで品種を選んでオーダーするスタイル。これは良い。私の珈琲の好みは、酸味がかなり控えめで、苦味や旨みに特徴のある品種としてマンデリン(インドネシア)を愛好しているため、この品種が用意されているだけでも高く評価してしまいたくなる。その上、スペシャルティコーヒーを使用しており、またブランド名にあるように焙煎にもこだわっているので、味わいもハイレベル。自宅用の珈琲豆もこれを購入している。

その時に使っているのがOBSCURAオリジナルのキャニスター

200gの珈琲豆がちょうど入る程度の大きさで、マットな質感が心地良くて気に入ってる。それだけではなく、店舗で珈琲豆を購入する際に、このキャニスターを持参すると毎回、豆100gにつき50円の値引きというサービスも受けられる。単にオリジナルグッズを販売するだけではなく、それを使い続けたくなる提案も同時に用意しておくというのは楽しいし、店舗に対する愛着が湧くというものだ。

OBSCURAでは、珈琲をもっと楽しむために様々な趣向のCOFFEE WORKSHOPも定期的に開催しているようなので、機会があればそちらにも参加してみたい。

美味しい珈琲のある日常は、鮮やかだ。

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