紅葉の季節なので名所と云われている三原市にある佛通寺を訪れてみた。
せっかくならば来訪客で混雑する前に到着したいと思い、始発の電車に乗って最寄りの本郷駅まで行き、そこからはSTRiDAに乗って佛通寺へと向かうことにした。

この日は冬に片足を踏み入れたような冷んやりとした空気で、ハンドルを握る素手の指先はちょっと痛くて吐く息もさらりと白く遠景には靄が漂っていた。佛通寺までは30分程度の道のりだったが、大きなアップダウンも無い道で早朝の清々しいサイクリングになった。

佛通寺には朝8時前に到着したので訪れている人もまだまばらで、ゆっくりと赤く色付いた紅葉に癒された。

凛とした空気の中、紅葉を眺めながらゆったりとした心持ちで寺を拝観して周る。

紅葉が楽しめる穏やかな室内に腰をおろしてしばしの間ぽーーっとしたり、来訪客があまり行かなそうな敷地の隅の方を探索してみたりしていると、なかなか渋い顔つきの景色に遭遇することも多くて、初めて訪れた佛通寺では表の顔よりも、裏の顔の方に惹き込まれた。