さぁさぁ起きて活動をはじめよ!とカラスの鳴き声に促されて目を覚ます、そんな朝は大抵時刻はまだ早く、陽の気配は感じられるものの姿は見えない刻限である。
猛暑の夏の朝とは違う、少しひんやりとした気持ちの良い清々しい空気を感じて外に出ることにする。珈琲を淹れて、本とカメラをカバンに放り込んで海の見える場所に。
ちょうど陽が空を色付け始めるこんな時刻には、ファインダーの中の光景は実に魅力的で、久しぶりに持ち出したオールドニッコール50mm F1.4で少しの間、撮影を楽しんでから、あともうひといきで読み終わるエピクテトスの本を読み進める。
“朝” をたっぷりと満喫して家に戻ってもまだ8時前。
こんな朝を過ごした日は一日が長く、充実したものとなる。