kishin 貴真

20201209

/OTHERS

STRiDAのブレーキワイヤー交換

△の頂点部分と取り出した断裂したブレーキワイヤー

最近、STRiDAの後ろブレーキをかける際に違和感を感じるようになっていた。単純に効きが悪いという感じではなく、ブレーキグリップを握った際に引っ掛かりを感じるような具合だ。

△の頂点部分に見えているスプリング内部にブレーキワイヤーが通っているので、それをちょっとずらして確認してみると、アウターワイヤーは完全に断裂、インナーワイヤーも少しほつれてスムースに動かなくなっている状態を確認できた。

今乗っている2台目のSTRiDAを購入したのが2017年12月だったので、ちょうど3年が経過したことになる。ブレーキワイヤーの寿命はどの程度なのだろうかとちょっと調べてみると『2年』という情報が多く、私のSTRiDAはもっと早くブレーキワイヤーの交換が必要だったようだ。

今まで、ブレーキワイヤーの交換はしたことがなかったので、まずは構造を調べるべく取扱説明書に目を通したり、本体のワイヤーを引っ張ったりして構造を見極めた。

STRiDAのブレーキワイヤー交換については取扱説明書PDFの12ページに記載があるのだが、それを見れば一般的な自転車となんら変わりはなく、ブレーキワイヤーも長さとワイヤー端のタイコの形状(規格)に注意する必要があるだけで市販の物を使用できることが分かった。

構造的にも特別なことはなく、ブレーキグリップから後輪まで筒状のアウターワイヤーがつながっており、その内部をインナーワイヤーが通って後輪のブレーキユニットに繋がり、グリップを握る力をブレーキユニットに伝えるという、一般的な自転車のブレーキ構造と同じである。

しかし問題は、STRiDAの見た目が普通ではないということである。
これが理由で近所の自転車屋2軒では修理を受け付けてもらえなかった。

というのも、ちょっと調べて構造が分かったので、修理部品と工具さえあれば自分で修理可能だとは思ったのだが、ブレーキワイヤーの替えはともかく、切断に苦労するワイヤーを切るための工具『ワイヤーカッター』を所有していないことから「自転車屋で直してもらった方が早いか」と思って、近所の自転車屋をハシゴしてみたものの、「この自転車はちょっと分からない」「この自転車の部品は取扱いがないから」ということで修理を受け付けてもらえなかった。

相手はプロなので、ちょっと構造を説明すれば大丈夫だろうと考えたのだが甘かった。この国では町場の職人気質の仕事人というのはもう絶滅してしまったのだろう─それを専門としているハズなのに「できない」と簡単に口にできてしまう。ショーペンハウアーに云わせるところの退屈の住人である。

他力は諦めて自分で修理すべく、交換用のワイヤーセットを購入して帰った。STRiDAの後ろブレーキに必要なワイヤーの長さは取扱説明書によれば、アウターが1,260mmでインナーが1,530mmなので、1,800mmのワイヤーセットを購入して必要な分を切断して使用することにした。

まずは、STRiDAの内部を通っている古いワイヤーを△の頂点部で完全に切断してしまい、スプリングを外してからハンドル側と後輪側それぞれから引っこ抜く。ワイヤーの切断は持っていた小さなニッパーやペンチ的なものを駆使して根気良くグリグリガリガリゴリゴリゾリゾリやって切断した。ワイヤーカッターがあれば簡単に切断できることは分かっているのだが、登場頻度が極端に低すぎる工具を購入しようとはなかなかならないもので、結局 “時間と圧力” で解決してしまう。

そして、用意しておいた新しいワイヤーを通す。

まずはアウターワイヤーを後輪側から差し込んで、△の頂点まで通す。この作業は想像よりずっと簡単でスッと通ってくれた。ここで、ワイヤーにスプリングを差し込んで位置調整をしてから、更に先のハンドル側へとアウターワイヤーを通す。この時、最終的なスプリングの位置を計算して位置調整をしておくと後の作業が容易になる。困難な箇所は無く、想像していた難易度の1/100程度で実に呆気なかった。

左ブレーキのタイコ形状

アウターワイヤーさえ通ってしまえば、あとはその中にインナーワイヤーを差し込んでするするっと通せばよいので不安要素はない。インナーワイヤーはハンドル側から差し込んで、終端のタイコをブレーキグリップの所定位置に嵌め込む。後輪側は、出てきたインナーワイヤーの先端をブレーキユニットに固定して、ブレーキの効き具合を調整しつつ六角ナットできっちり締め上げる。

最後に、余分に長いインナーワイヤーを切断する必要があるのだが、これも “時間と圧力” で解決した。結局のところ、STRiDAの構造がどうこうというより、ワイヤーの切断がただただ大変だったという感想に尽きる作業であった。

ブレーキワイヤー交換が初めての私でも簡単に交換できたのであるから、工具と経験を持っているプロならパンク修理よりもずっと簡単だろうというのが得られた結論である。

もしこれを読んでいる自転車屋がいれば伝えたい。
ストライダのブレーキワイヤー交換は恐るるに足らずで実に簡単だから引き受けてあげていただきたい。そうすれば、自転車屋としての株も上がる…かもしれませんよ。

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