kishin 貴真

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20220612

/OTHERS

編み込みワイヤーをきれいに切断

室内に額縁を吊るすのに断線の心配がないφ1mmの編み込みワイヤーを使用しているのだが、このワイヤーの切断にはいつも多大な労力を要していた。編み込みワイヤーはその名の通り、非常に細い金属線を何十本と編み込んで1本の強固なワイヤーに仕上げているため、これを切断するには、単純に考えてもその細い金属線1本1本すべてを切断しなければならないことになる。

今までは手元にある非力なホビー用ニッパーで少しずつ切断していたのだが、力も時間もかかるうえに、切断部分は編み込みがバラけて見るも無惨な状態になる。そして最も厄介なことは、この微細なワイヤーの切れ端が切ったはずみで飛び散ったりした場合に、床に落ちてもまず見つけられないこと、そしてそれを踏んで足裏に刺さったりすると非常に痛いうえになかなか取り除きにくいことがあるため、その作業は常に細心の注意を払って行っていた。

さらに、その切断部を別の何か=小さな穴や他の部品などに通すような工程があるとすれば、バラけて広がった部分をまた処理してなんとかまとめるような作業も必要となる。そういった煩わしさがあるため、ワイヤーをカットする作業の前にはいつもちょっと憂鬱な気分になっていた。

こうした作業にさすがにウンザリして、編み込みワイヤーをきれいにカットできる専用の工具を入手してみることにした。色々と情報収集をして選択したのがHOZANの《ワイヤーカッター C-217》である。HOZANというメーカーには高いレベルでの質実剛健の良いイメージがあり、以前から精密ドライバーなどはこの会社の製品を愛用している。

HOZANには同じ用途・同じ価格で《ワイヤーカッター N-16》という製品も存在しているのだが、両者の違いについて公式のFAQには「基本的な性能に違いはありませんが、C-217のグリップの方がすべり止め効果があり……」とあるのを確認して、色が好みのC-217を選択した。
(C-217は黒/N-16は青)

実際にカットしてみると、予想以上に容易に切断でき、しかも切断面はまとまっていて後処理も必要なく使いやすい状態にしてくれる。無論、編み込みワイヤーの細かい切断片が飛び散るような様子もない。やはり、専用の工具というのは素晴らしい。

この結果には、「いい買い物をしたなぁ」という感覚がとても強かった。

φ5mmまでのワイヤーやステンレススポークに対応しているので、今回想定した用途以外にも、自転車のブレーキワイヤーの交換などにも使えるだろうし、ギターやベースの弦を切る用途としても使えるらしい。登場頻度は高くないだろうが、活躍の際にはきっと最高の働きをしてくれるだろうと期待している。

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