kishin 貴真

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20190515

/OTHERSPHOTOGRAPH

安佐動物公園で135mmが活躍

Nikon Df:Ai NIKKOR 135mm F3.5:ISO100 f4 1/250

稀に、思いがけずにぽっかりと2~3日暇ができることがある。
天気も良いし、入手してまだ活躍の場を与えてあげられていないレンズも数本あったので、安佐動物公園に行ってみることにした。平日の動物園は、天気の良い日のリフレッシュにはほのぼの過ごせて結構好きな場所だ。

Nikon Dfのお供として、非Aiの28mmと、AiのMicro 55mm、135mm、200mmの計4本の単焦点レンズをバッグに放り込んで出かけた。全てジャンクで入手した後、メンテナンスして復活させたレンズである。予備のバッテリーも2本あるので日光の下で液晶画面を最大に明るくして使用しても不安はない。

広島市内から45分程度で安佐動物公園に到着。緑に囲まれた小高い山(丘?)の上にあるので、そこに訪れるだけで既に広々とした気分になれる場所であった。この日は平日であったので来場客はまばらであったが、休日ともなればきっと大賑わいであろう。

Nikon Df:Ai NIKKOR 135mm F3.5:ISO200 f4 1/640

135mmという画角は今まで使ったことがないものであったのだが、きっと動物園のような、被写体から若干離れた位置から狙うにはちょうど良い距離感であろうと考え最初に装着しておいた。それは予想通りで、結局この日はAi NIKKOR 135mm F3.5が大活躍してくれた。特にこのレンズは開放からシャープだしボケ方も自然でとても扱いやすい印象がある。マニュアルフォーカスでAF機構がないので中望遠でありながらもコンパクトなのも取り回しの良さに貢献している。今後、気に入って使っていくレンズの一本となりそうだ。

Nikon Df:Ai NIKKOR 135mm F3.5:ISO200 f4 1/1000

さまざまな動物たちをゆっくりと観察していくなか、いちばん見入ってしまったのはミーアキャットである。「ンゥンゥンゥ」と小さく鳴きながらちょこちょこと走り回っては立ち止まってすくっと立ち上がりキョロキョロと周囲を見回し、またちょこちょこと動き回るのが何とも愛らしい。立ち上がった時の前脚の感じはもう反則としか言いようのない可愛さである。私はどうもイタチ系やマングース系の動物が大好きなようだ。ずぅ~~~と見ていられる。

安佐動物公園では、今まで訪れた動物園では感じたことの無いものを感じた。

それは、動物たちのこちらに対する反応が好意的であるということである。柵の外からしばらく観察しているとこちらに寄ってくる子たちがとにかく多かったし、カメラを向けると嫌がるどころか寄ってきてしっかりとカメラ目線になってくる子たちが非常に多かったのは不思議な体験であった。カメさえも一歩々々はゆ~~っくりではあったもののやはり寄ってきてくれた。

Nikon Df:Ai NIKKOR 135mm F3.5:ISO3200 f4 1/125

Nikon Df:Ai NIKKOR 135mm F3.5:ISO400 f4 1/1000

Nikon Df:Ai NIKKOR Auto 200mm F4:ISO200 f4 1/200

Nikon Df:Ai NIKKOR 135mm F3.5:ISO200 f4 1/160

Nikon Df:Ai NIKKOR Auto 200mm F4:ISO200 f4 1/200

人間に対する警戒心が弱いのか、好奇心が強いのか、ストレスの少ない状態で飼育してもらえているのか、動物には全く詳しくないので理由は不明だが、とてもフレンドリーな動物たちに嬉しくなった。

園の半分くらいを見て回ったところでお腹が空いたので食堂『バクバク』で昼食にする。

食品サンプルを見れば、ここで食べるべきものは2択であることが分かる。〈ハヤシの中のキリン〉か〈ライオンカレー〉である。無論、どちらも子供たちが喜ぶようなメニューであり、成人男性のテンションを上げるためのものでないことは百も承知なのだが、やはり面白そうなので食べてみない訳にはいかない。

Nikon Df:Ai Micro-NIKKOR 55mm F3.5:ISO200 f3.5 1/100

という訳で〈ハヤシの中のキリン〉を選択。どういう一品なのかは説明不要だろう。

Nikon Df:Ai NIKKOR 135mm F3.5:ISO100 f4 1/1250

その後、ほのぼのした園内でヤギさんブタさんヒツジさんに触ってみたり、夜行性のスローロリスという初めて見る動物がガラス越しにこちらに手を伸ばして触ろうとしてくるのが可愛すぎたり、腹ペコのシマリスがフードファイター並みに一心不乱に果物にかぶりついているのが微笑ましかったりと、安佐動物公園を満喫した。

Nikon Df:Ai NIKKOR 135mm F3.5:ISO200 f4 1/60

そして、最後に見たライオン。やはり迫力があった。
強靭なガラスを隔てているとはいえ、面と向かって40cmの距離に居るとやはり緊張感がある。
百獣の王の存在感はさすがである。

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この日に撮影したのは200カット弱だったが、Dfのバッテリーの目盛り表示は3つある内のひとつも減らなかった。本当にDfはバッテリーの持ちが良いカメラである。もっとも、フォーカスを含めてフルマニュアルで撮影しているために電力消費が少ないことも理由だろうが。

そして、Ai NIKKOR 135mm F3.5は最初に撮影した時に感じた驚きは間違っていなかった。
数字だけを見れば開放は暗めであるものの、実用時において実はかなり使い勝手の良いレンズで高く評価できると確信した。また、50mmあたりとは明らかに違う画角が構図の整理のし易さにも大変貢献してくれて、それが撮影をさらに楽しく軽快なものにしてくれることを実感した。

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