kishin 貴真

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20190728

/PHOTOGRAPH

日本の夏の風情 花火

Nikon Df:Voigtländer ULTRON 40mm F2 SLII Aspherical + Kenko NA Macro TELEPLUS MC7:ISO100 f16 23s

日本の夏の到来を告げる風物詩の代表格といえばやはり花火。

前日まで気づいていなかったのだが、宇品港で毎年恒例の花火大会が行われるということで、のんびりと観に行くことにした。打ち上げ点近くで壮大な光のショーを鑑賞するのももちろん良いが、今回はちょっと遠くから街のシルエットを前景に広く暗い夜空に打ち上がる花火を見たくなったので、離れた場所にある大きな橋の上から観てみることにした。

花火を撮影するなら三脚は欠かせないので、STRiDAの荷台に三脚をくくりつけ、バッグには28mm、40mm、200mmのレンズと2倍テレコンバーター、それにリモートレリーズを放り込んで家を出た。

打ち上げ開始の数分前に橋の上に到着すると思っていたほどの人混みにはなっておらずパラパラと見物人がいる程度で、三脚を立てても周囲に迷惑をかけるような感じではなかったので、早速スタンバイ。こんな時にはスマホは便利だ。マップアプリで打ち上げ点の正確な方角が分かるので、打ち上げ前でも撮影準備を整えることができる。結局、40mmレンズに2倍テレコンKenko NA Macro TELEPLUS MC7を使って、焦点距離80mmで撮影することにした。

パーーンと光ってから、数秒遅れでドンッと音が伝わってくる。
距離があるところで花火を眺めていると、こういう時間と空間の面白さも体感できる。

Nikon Df:Voigtländer ULTRON 40mm F2 SLII Aspherical + Kenko NA Macro TELEPLUS MC7:ISO100 f16 17s

Nikon Df:Voigtländer ULTRON 40mm F2 SLII Aspherical + Kenko NA Macro TELEPLUS MC7:ISO100 f16 17s

花火撮影は要点さえ押さえておけば簡単だが、奥も深い。

とはいえ、せっかくの花火だ。撮影に専念しすぎて花火が楽しめないのではつまらない。シャッターを開けている間だけ光の軌跡が像として残るだけなので、気負わずになんとな~くで撮影してもそれなりに写ってくれる。だから、カメラからは距離をおいて、手元でシャッターの開閉操作ができるリモートレリーズは、花火撮影においては三脚と同じくらい必需品であると言えるだろう。後は運任せ、そしてRAW現像頼りで撮影してみた。

Nikon Df:Voigtländer ULTRON 40mm F2 SLII Aspherical + Kenko NA Macro TELEPLUS MC7:ISO100 f16 16s

Nikon Df:Voigtländer ULTRON 40mm F2 SLII Aspherical + Kenko NA Macro TELEPLUS MC7:ISO100 f16 5.6s

Nikon Df:Voigtländer ULTRON 40mm F2 SLII Aspherical + Kenko NA Macro TELEPLUS MC7:ISO100 f16 30s

花火大会のクライマックスといえば、大量の花火を次から次へと打ち上げる派手な演出。その光景を眼前にすると一種のカタルシスを伴い、否が応でも「おおぉ~~」と声が漏れてしまう。そして静寂。

この最後の “静寂” こそが花火大会のもっとも心地よい瞬間かも知れないと、毎回感じるのである。

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