iPhone6以降の丸っとデザインがどうしても気に入らないがために、ずぅ~~~とiPhone5sを使い続けてきたのも昨日までで、今日からはようやくその呪いから解放され、晴れて現代的な機能を備えたiPhoneユーザーの仲間に返り咲いた。
iPhone 12 mini (PRODUCT)REDへの機種変更である。
予約していたiPhone12miniが、発売日当日の午前中に到着した。
箱を開け新製品とご対面である。iPhone12の質感はすでに近所のキャリア店頭で確認済みであったが、(PRODUCT)REDの色味は画面上でしか確認することができずにいたのでちょっとだけ緊張した。
色味 GOOOOD!!
青みの入ったワインレッド系ではなく、黄色寄りでほんのりと桃色も感じられる朱色という割と “和” な印象でありながらも、しかし見れば見るほど何色なのか分からなくなってくるそんな不思議な感覚に捉われるこの発色はかなり気に入った。ネットでは、このレッドが「ダサい」という反応もちらほらあるようだが、私は支持派に一票を、いや七票ぐらい投じたいと思う。
考えてみると色のあるケータイを持ったのは、大昔に手にしたボーダフォンの赤橙色の端末以来である。その端末は、当時使用していたPowerMacG4と極めて相性が悪く、電話の着信があった時にMacの近くにこのボーダフォン端末があると、Macを有無を言わさず強制終了させてしまうというとんでもない代物であったことは今でも忘れられない。それで何度作業中のデータを葬られたことか…。割と早めに機種変更したことは言うまでもないだろう。
それ以降は、携帯電話もスマホも全てモノトーン ─ ホワイト・ブラック・スペースグレー・シルバーを選択していた。今回、何故かレッドに即決したのにはきっと理由があるのだろうが私には分からない。知りたければ知っている人に聞くがいい。
箱から取り出して、しばらく全体をまじまじと眺めたら、いよいよ電源を入れてセッティングの開始である。
ここからの作業はiPhone5s購入時以来であるが、ちょっと憂鬱な作業である。色々なAppをまたダウンロードし直したり、各種ログインをあちこちで行ったり、デバイスの細かい設定を古い端末と揃えたり…そういう作業を半日かけて行うのがiPhoneの機種変更に伴う厄介ごとだと覚悟していたのだが………今回は何か違う。
iPhone12miniを起動して画面の指示に従っていくと、今まで使っていた端末からデータや設定をまるっと移せるなどという、私の体験したことのない便利すぎる機能があることをここで初めて知った。しかも、ケーブルで接続する必要さえなく「近くに置いておく」だけでいいというのだから、5sの時代とはもう別世界である。目を閉じて天を仰ぎ浦島太郎の冥福を祈った。
そうして、サクッとデータ移行を終わらせると、もうすっかり設定は済んでいるのだから楽でいい。そこでちょっと買い物に出かけた。早速、iPhone12miniを持っていったのだが、その出先で問題に気がついた。
インターネットに接続できていない。
家に帰ってからちょっと調べたらすぐに原因が分かった。
私は、いわゆる3大キャリアを使わずに、SIMフリーのiPhoneでOCNモバイルONEを利用しているのだが、このサービスの利用に必要な構成プロファイルがiPhone12miniにはインストールされていなかった。
すぐに構成プロファイルのダウンロードページにWi-Fiでアクセスしてダウンロード→インストールすることで、iPhone12miniは問題なくインターネットに接続できるようになった。試しに、テザリング(インターネット共有)設定をしてiPad Air2も接続させてみたが、これも問題なし。
5sから12miniへの機種変更でかなり大きな違いとして、ホームボタンが無いiPhoneだという点がある。こればかりはまだ慣れずに親指がホームボタンを押そうとしてしまうが、使っているうちに慣れるだろう。
これに関連してひとつ、設定に迷ったのが、ロック状態で画面に触っただけで画面ロックが解除されてしまうという点。私的には、ロックされた状態であれば画面を触っても表示はされずにそのまま眠っていてもらいたいのだが、どうすればそう設定できるのか、あるいは設定自体できない仕様なのか分からずに、色々と探し回ってしまった。
結果としては解決できたので、同じ設定をしたくても分からない人のために書いておこう。
○「設定>アクセシビリティ>タッチ」に入って『タップしてスリープ解除』をOFFにする。
これで、ロック状態で画面に触れても表示が復活しなくなる。
しかし、画面を手前に傾けると表示が復活する。そこで、もう一箇所の設定も変える。
○「設定>画面表示と明るさ」に入って『手前に傾けてスリープ解除』もOFFにする。
これで、ロック中に画面に触れても表示されることはなく、ロック解除にはサイドボタンを押す以外に方法は無い状態に設定できた。
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まだちょっと使ってみただけだが、感想としてはとにかく12miniのこのサイズ感は完璧である。大きいスマホの需要もあるのだろうが、皆が巨大で重いスマホを持ち歩きたがっている訳ではないということだけはこれからもAppleには忘れないでいてほしい。
動作は非常に軽快で画面も広く美しいので、操作していて心地よい。画面サイズについては、5sと本体サイズ自体は違和感を覚えるほどの違いはないのに、画面の面積は1.6倍程度にもなっているので、かなり広々とした印象を受ける。
また、ディスプレイの仕様が5sのLCDから12miniのOLEDになったことに依ると思われるが、愛用している特殊な偏光特性を持っているサングラスをかけて見ても問題なくキレイに見える点は思わぬ収穫であった。5sの画面はこのサングラスで見ると全体に虹色っぽいベールに包まれたような状態になって、サングラスを多用する夏場は特に見辛くて仕方なかったのだが、これが解消されるのは実に喜ばしい。
長年使い続けてきたiPhone5sは、今ではバッテリーの持ちも限界に来ており、画面にはヒビが入り、シャーシは傷だらけで、OSのアップデート対象からも外されてしまっていたが、それでも私の使い方の範囲では致命的というほどの問題はなく結構活躍し続けてくれた。これからは、室内専用機としてのんびりとしたリタイア生活を過ごさせてあげようと考えている。
そして、ニューカマーのiPhone12miniには、これからどんどん活躍してもらう。
そのためにはまず、私がホームボタンの無いiPhoneに慣れ、最新iOSの使い方を学び、5sに比べて重くなった21gに耐えられるよう指筋を鍛えていかなければならないだろう。