kishin 貴真

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20160111

/DESIGN

iPhone7 イヤフォンジャック廃止

iPhone7 イヤフォン Lightning 変換アダプタ

iPhone7ではイヤフォンジャックが廃止されるかもしれないという噂が流れている。

パソコンから様々な接続端子やレガシーな装置をいち早く排除してきたAppleであるから、この噂にも特に驚きはしないし、むしろ「遅かったな」という印象さえある。iMacでフロッピードライブを排除し非難轟々だったが、今ではそれが正しいことだったことは周知の通りであるし、周辺機器の接続はSCSIが主流だった頃に、あっさりUSBに移行したこともまたしかり。iPhoneに限って云っても、初期の31ピン端子からLightning端子への移行はかなり唐突だった。

モバイル端末を筆頭に、Wi-FiやBluetooth、非接触給電など、これだけワイヤレス技術が進んでいる時代なのだから、ワイヤードの世界に終わりを告げる決断をすることはむしろ自然な流れとも云える。

私は、iPhoneやiPadで音楽や動画を見たり聴いたりする時にイヤフォンジャックを多用している。しかし一方で、ケーブルの煩わしさも感じている。ヘッドフォンに関しては云えば、B&O H6を愛用しているが、外出先でケーブルの煩わしさを感じるたびに、ワイヤレスのB&O H7に乗り換えようかなと考える近頃である。そうしたBluetooth機能を内蔵したヘッドフォンやイヤフォンもラインナップが豊富になってきている現状を考えれば、その需要が高いことは間違いないだろう。

そうした流れから、デフォルトとしてのサウンド出力はBluetoothによるワイヤレスに移行するというのは、個人的には賛成できる。しかし、ヘッドフォンやイヤフォン=音質には個人に依る嗜好がかなり存在することもまた事実であるため、既に所有しているそうしたお気に入りのアイテムも使い続けられる手段は用意しておいて欲しい。と云っても難しいことではなく、3.5mmステレオミニプラグ→Lightning端子という変換アダプタさえあれば十分だろう。それさえあれば、従来通りにワイヤードで使いたい人は変換アダプタを使えば良いし、ワイヤレスの軽やかさを堪能したい人は、Bluetoothで接続して更に先の音体験へ足を踏み入れることもできる。

変換アダプタに関しては、やはりできる限りコンパクトにしてもらいたい。
同時に、完全な円形かつ重心が中心にあり、転がってどこかにいってしまう形は避けてもらいたい。

そしてもうひとつの要望を書くなら、iPhoneに挿した時に背面側に出っ張らない形状にしてもらいたいということ。背面側に出っ張ってしまう形だと、iPhoneを机に置いたまま操作する際などには、画面にタッチする度にガタガタしてしまって気持ちよくないことは容易に想像がつく。

ジョブズという、病的とも云えるほどに細部の美しさや使いやすさに拘りを持って取り組んだデザイン・ディレクターを失ってからのAppleは、やはり一見して表面には表れないような微細な部分のコントロールで、他企業と同じようなレベルにまで落ちてきてしまっていることが、ここ数年のソフトウェアを含めたプロダクトデザインを見ていると感じずにはいられないため、変換アダプタのような小さな部品ではさほど考えもしていないような、ただ形がキレイなだけのものを出してきてしまうのではないかという懸念がある。

サプライヤーからぽろぽろと噂が流れ始めているiPhone7が果たしてどうなるのかは楽しみだが、カラーバリエーションにはスペースグレイではなく、iPhone5の時にあったような、もっとブラック感の強いブラックを用意して欲しいなと思う。

そして、フォルムにはエッジの効いたデザインの復活を期待したい。

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