非常に美しいワイヤレスキーボード『Magic Keyboard』がAppleから発売された。
打鍵の良さから、昔はHHKB(Happy Hacking Keyboard)を数台所有して使用していたが、Apple Wireless Keyboardが発売されてからは、打鍵の心地よさと佇まいの美しさからこちらに乗り換えて使用している。
そのAppleのキーボードが更に美しく魅力的になった。
電源を単三電池から内蔵リチウムイオンバッテリーに変更し、筐体デザインがよりソリッドな形状になっている。こうした“金属の塊”のようなミニマルデザインはAppleの得意とするところで、とても魅力的。MacProやiPhone6のデザインではこうした方向性から逸脱してしまっていて違和感を感じているが、ミニマルデザインの感覚が無くなっている訳ではないようなので、iPhone7ではこちらの方向に軌道修正してくれるものと期待している。
キーボードのこだわりとしては、以前からUSタイプを使用している。
日本で発売されるキーボードは一般的にJISタイプとなっており、キー上の刻印には“かな”が振られているために視覚的に煩雑で美しくない。それに比べてUSタイプはメインのキーにはA〜Zの刻印が中央にシンプルに刻印されているだけなので極めて美しい。Appleの場合、Macやキーボード単体を購入する際には、このUSタイプのキーボードにカスタマイズして注文することが簡単にできるのも嬉しい。
ここで気になるのが刻印位置の精度だ。
実は、最近のiOSで表示されるバーチャルキーボードでも気になっているのだが、キー上の刻印位置が微妙に中央からズレているものがあって、そのあたりの精度・こだわりのレベルがApple内で低下しているのではないかという懸念がある。以前、iPhone6が発売された際にも、背面にあるモデル名の刻印が斜めになっている問題が指摘されたこともあり、少々気にかかるところだ。
そうした刻印精度の低下が実物のキーボードでも現れてしまっていたら、せっかくの美しいデザインに水をさすことになるので、そういう問題がないことを願いたい。と云っても、現在使用しているApple Wireless Keyboardには不満も不具合もないので、新しいタイプに切り替える予定は無いのだが…。
興味はあるので近いうちに店頭で見てみたいと思ったのだが、考えてみると、USタイプのキーボードが日本の店頭で展示されていることは無いと思うので、そこは信じて注文してみるほかなさそうだ。
Appleのサイトにある商品画像を見る限りでは、旧キーボードではメインキーを含め全キーの表面はフラットであったのに対して、新キーボードではメインキーのみで表面に若干の曲面を採用している様子。また、右下の左右キーが小さなサイズから大きなサイズのキーに変更されたことで、指先で探る際にもしかしたら探りにくくなってしまっているのではないかという可能性もあり、そのあたりの変更によって使用感がどう違ってきているのかということにも注目したい。
とはいえ、元々打鍵感が良好なAppleのキーボードが、打鍵構造の新設計で更に良いものになったということなので、満足度は十分に高いキーボードに仕上がっているだろうことは容易に推測できる。バッテリーの内蔵化に関しても、緊急時にはLightning←→USBを有線接続した状態で、充電しながら使用することも可能だということがユーザーによって既に確認されているため、問題はなさそうだ。
私のMacのインターフェースは、画面前にキーボード、その右にWACOMタブレット、左にMagic Trackpadという構成で、これは非常に使いやすくて手放せない構成。Apple Pencilが登場したことで、近い将来、Apple純正のタブレットが手元にやってくるのではないかという期待も仄かに抱いている。