kishin 貴真

20170916

  /  OTHERS

ようこそウタマロ

ウタマロ

通りがかりの子供に指をさされて『悪者だぁ!』と言われて苦笑いしてしまうくらい黒尽くめの服を着ていることが多いのだが、ここ数年、夏場だけは白いシャツを着ることが多くなった。黒に対する執着が無くなったというより、白を着ても違和感を感じずにリラックスできるようになったという部分が大きい。

しかし白。着れば当然汚れる。黒に比べてその汚れも目立ちやすい。

さらに白。広島には汁なし担担麺という美味しい文化があるのだが、私はこの食べ物が大好物なのだが、白はこの食べ物が大嫌いらしい。飛び散りやすい元気いっぱいの坦担汁。この汁が白に付いたら、油分たっぷりの紅い点はちょっとやそっとでは落ちないシミと化す。

やがて白。それはパキッとした輝きを失ってゆき、それを着る時のテンションも下がってしまう。

かつては、白の白さを復活させたい時にはクリーニング店に依頼していたのだが、如何せんクリーニングは高額だ。特に私の場合、七分袖が多かったり、特殊なシボ加工がされている生地だったりで、いわゆるYシャツの格安クリーニングが適用されることが無いため、シャツ3〜4枚でも溜め息ものの代金になる。

そういえば、東急ハンズでぶらぶらしていた時に色々な漂白剤を見かけたなぁ〜、とふと思い出して、ものは試しにということで、白の白さを復活させるべく未知なるアイテムを探しに出かけてみた。

陳列された漂白剤たち。色々とあるが正直言って良く分からない。そもそも、今まで使ってきた大手メーカーの洗濯用洗剤や除菌漂白剤との違いも分からない。パッケージが違うだけで中身は全て一緒なのではないかという謎の諦観に包まれ朦朧としてきた時、ひとつ、気になった商品が《ウタマロ》。

爽やかなブルーグリーンの固形石鹸。パッケージングはB級感たっぷりで昭和の匂いさえ漂っている。しかし、不思議と惹かれる何かを感じる。手にとって説明文を読んでみると「生地を濡らしてウタマロで揉み洗い」というような、特に引っかかりもないフツーのことが書かれている。価格は安いしどうにも信用ならない。しかし、だとすれば何故この棚に堂々と陳列されているのだろうか…その一点が気になり過ぎて、とうとうウタマロに押し切られ購入に至る。

その後、ウタマロを使うことなく数日間放置してやった。ふふっ。

次の洗濯の機会に、気になっていた白シャツの裾に付いてしまった油汚れに、ウタマロを擦り付けてからよぉ〜く揉み洗いしてみた。もちろん大きな期待をすることもなく「少しでもシミが薄くなればいいなぁ」という程度の期待で臨んだ。そして、他の洗濯物と一緒に洗濯して仕上げた。

─ どこ行った? ─

今までの数回の洗濯では落ちなかったため、もうすっかり諦めていた油汚れが、ウタマロのせいで行方不明になってしまった。シャツのどこを探しても見つからない。鞄の中も机の中も探したけれど見つからないので、それよりウタマロと踊ることにした。

素敵な出会いだウタマロ。
我が洗濯ライフにようこそウタマロ。

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