佐々木しず氏の陶展〈初夏のしつらえ〉を観てきた。
静かで穏やかな形状の器にイッチン技法による盛り上げ装飾を華美にならないようにそっと溶け込ませるような作風が優美で心地よい。
新しいのにアンティークな風合いもあり絶妙なバランス感覚を持った作品たちは魅惑的。
パール釉がしっとりと光と戯れ、落ち着きのある銀のアクセントがモノとしての印象をキリリと引き締めている。工業製品に感じる突き放すような軽さ冷たさはそこにはなく、手仕事によって宿った匂い立つような存在感に否応無しに惹き込まれる。
Lapis Galleryにて2019年7月7日まで開催中。おすすめの展である。