20260624

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イヤーカフ型 POP Clip2

TWS(True Wireless Stereo)は音質と価格とサポートの良さを評価してずっとSOUNDPEATSの製品を使用しており、TrueAir2+から始まり、Air3、T2、そして最近ではインナーイヤー型のAir5を主に使っていたのだが、購入してから1年半の間にバッテリーが劣化して連続再生時間がとうとう1時間を切るまでに落ちてしまった。

昔の有線イヤホンと比較してTWSの唯一の欠点は内蔵バッテリーの劣化によって寿命を迎えてしまう点だろう。すごく小さなネジを外したりして内部にアクセスして小さなバッテリーを新しいものと差し替えて使い続けることができるようなコンセプトの製品があれば、それはそれでモノに愛着を感じるユーザー層にはウケそうな気もする。そういうコンセプトなら本体部分も樹脂ではなく所有欲を掻き立てるようなチタンなどの金属や木材などの質感の高い素材を使って多少製造コストや販売価格が上がっても製品として成立しそうな気もするのだが、そういう方向性の製品を見かけないのはやはりビジネスとして成立しないからだろうか。

現状ではバッテリーが劣化したら買い替えしかないので、どれに買い替えるか検討を重ねる。最初は順当にAir5の後継機であるインナーイヤー型の《Air6 HS》にしようと思っていたのだが、偶然見かけた新商品のイヤーカフ型《POP Clip2》が急に気になって仕方なくなった。
『POP Clip2』は『UU2』と表記されることもあるが両者は同じ製品。

これまでイヤーカフ型のイヤホンは使用したことがない。

そこで何事も経験ということでPOP Clip2を使ってみることにした。注文した翌日には手元に届いたので早速開封して使い始める。SOUNDPEATSのイヤホンはスマホアプリ《SOUNDPEATS》と一緒に使うことで細かい設定が可能となるので、POP Clip2をiPhoneにペアリングしてからSOUNDPEATSアプリで色々と設定を調整してみる。

音については、プリセットEQから好みの音設定を選んで使うこともできるが、やはりオススメは自分の聴力を測定/診断したテストレポートを元に適切に各音域を自動で補正してくれる『アダプティブイコライザー』機能だろう。実際に使ってみたところとてもしっくりくる音設定になった。

イヤーカフ型は初めて使用したので他のイヤーカフ製品との比較はできないが、POP Clip2は単純にとても良い音だと思う。音場は広いし音の分離も良くすっきりとクリーンな音を聴かせてくれる。移動中や外出先でのBGMとして音楽を愉しむという用途であれば、もう充分過ぎる高音質で高音・中低音のバランスも極めて良好だと評価できる。

なお、POP Clip2では音漏れを防止する『プライバシーモード』が使用できるが、これをONにすると音漏れのいわゆる “シャカシャカ音” の原因となる中高域要素が大幅にカットされて全体的に籠った音になる。確かに音漏れはしなくなるが音楽を愉しむこともできなくなるため実用的な機能とは云えない印象。この機能をONにするよりも、音漏れしない音量に下げた方が良い。

POP Clip2の特徴のひとつとして、操作系にタッチセンサーではなく物理ボタンを搭載していることが挙げられる。タッチ操作は最先端な感じがするが、イヤホンに関しては意図しない動作の原因になりやすいため、物理ボタンの方が使い勝手が良いということをTWSを使い続ける中で再認識させられた。そして、SOUNDPEATSアプリで左右それぞれの物理ボタンの挙動を設定できるのも良い。

私は、シングルタップには音量の増減、ダブルタップには曲送り/曲戻し、長押しには再生/停止を割り当てて使用している。小さいボタンな上にちょっと硬めでもあるため素早く3回押すのは案外難しいということもあり、トリプルタップは無効にしてある。

イヤホンの左右の扱いに関してはちょっと面白い仕様になっている。POP Clip2の物理ボタンは左右共に耳に装着した際に上側に来るように装着するのが正解なのだが、ケースにしまう際にはケース内の収納スペースの左右どちらにでも入れられる設計になっていて、次回取り出す際に、ケース内の右側のイヤホンが「R」として、左側のイヤホンが「L」として自動設定されることになる。

この仕様を応用して、本来「R」であるイヤホンをケースの「左側」に入れて、本来「L」であるイヤホンをケースの「右側」に入れて蓋をして10秒待ってから再度取り出すと左右が逆に設定される。つまり、耳に装着した場合に物理ボタンが下側に来るようにもできるということである。

この仕様に関してユーザーマニュアルには説明が無いため、私の場合、開封当初から設定が左右逆になっていたために多少の混乱があったのだが、ネットで調べて前述の左右の設定方法を学んだ。実際に使うシーンでは「左右を気にせずにケースにしまえる」という売り文句を真に受けてしまうと、使う度にボタンが上になったり下になったりしてしまい使い勝手が低下するため、右用はケース右側にしまい、左用はケース左側にしまうことになるだろう。

耳に装着した状態での物理ボタンの押しやすさについては特に問題なく使えている。イヤホン自体の装着感も抜群で本当に着けているのを忘れてしまうくらいに快適だ。ジョギングをしても落ちたりズレたり汗などで誤動作する不安が全くないというのは素晴らしい。

そして、私が個人的に最も期待していたのがグラスコードとの干渉が無いという点である。

カメラを持って出かける時にはファインダーを覗く際に素早く外せるように眼鏡やサングラスにはグラスコードを付けているのだが、Air5の様なインナーイヤー型の場合には下に伸びた部分にグラスコードがひっかかってイヤホンが外れてしまうことが度々起こっていた。その点、イヤーカフ型ではその問題もすっきりと解決されとても快適になった。

嬉しくてSOUNDPEATSアプリで色々と設定を変えて試しているうちに発見したのだが、SOUNDPEATSアプリの『探索』タブから『ヒーリングサウンド』に入ると、iPhoneの『バックグラウンドサウンド』のような環境音を自分でカスタマイズして作れる機能である。

『DIY』タブに入ると、44個のアイコンが並んでいて各アイコンには雨の音、波の音、虫の音、都会の喧騒、鳥の鳴き声、焚き火、電子音などのループ音源が設定されている。これらを1~3個組み合わせることで自分だけのヒーリングサウンドを作ることができる仕組みになっている。

私はDIY機能で、焚き火・鐘・錫杖を組み合わせた『錫鐘』と、焚き火・鈴虫・電子音を組み合わせた『焔蟲』を作ってみた。読書や入浴時にとてもイイ感じで使えて気に入っている。この機能はイヤホン製品を持っていなくてもSOUNDPEATSアプリをインストールすれば使えるので、興味がある人は試してみると良いだろう。

初めて使用したイヤーカフ型のPOP Clip2だが、想像をかなり上回る仕上がりの製品で本当に満足している。今まで酷使してきたAir5には引退してもらい、今後は一緒に出掛けるのが愉し過ぎるPOP Clip2にガシガシ働いてもらおう。

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