kishin 貴真

20160825

  /  DESIGNOTHERS

Beoplay H5 印象 II

Beoplay H5 チャージングキューブ

この数日間『Beoplay H5』を使ってみての感想を追記しておこう。

まず、音質に関してだが、曲によっては高音部にチリチリとしたノイズが乗ったり、低音部が潰れているような違和感を感じるものがあったのだが、色々と試してみた結果として、iPhoneの設定を適切にすることで、ノイズの無い極めてクリアで良質なサウンドを得られることが分かった。

その設定とは、『Settings>Music>Sound Check』。ココをOFFにすること。

iPhone サウンドチェック

私は、各楽曲を同じ音量にすることと、できるだけ大きな音量を確保することを目的として『iVolume』というソフトで楽曲ファイルの音量設定を調整して使っている。しかし、このソフトで調整した設定をiPhone上で機能させるには、上記の『Sound Check』をONにする必要がある。
そのため、私のiPhoneの『Sound Check』は当然のようにONに設定されていた。

曲を聴きながら、ふとした思いつきで試しにここをOFFに設定した途端、2ランクくらい上の音が鼓膜に流れ込んできた。これには本当に驚いた。高中低全領域で、煌めきヌケの良い引き締まった音を再生してくるではないか。特にインダストリアルのような、音圧が高く極限まで音を詰め込んでいるような楽曲の場合にはその違いは明白で、Sound CheckがONでは全体的に音の分離ができずに崩壊してしまう傾向であったのに対し、Sound CheckをOFFにすると、フィールドが広がり各音が活き々々と飛び跳ねる光景は感動的でさえある。

この発見により、Beoplay H5 の音質への不満は完全に払拭された。
「Bluetoothは音が悪い」なんて誰が云ったのか。そんな時代は既に終わっていたのだ。

なお、云うまでもないことなのだが、良い音で聴くには、当然、良い音の楽曲ファイルが必要である。非可逆方式でバリバリ圧縮されているような、ビットレート256kbps程度のMP3ファイル等を聴いても当然その音質には限界があり、良い音で再生されることはない。このレベルのイヤフォンのポテンシャルを引き出したいのなら、AIFFやAppleロスレスなどの、原音か可逆圧縮のファイルが必須であることも覚えておこう。

Beoplay H5

音質とはちょっと違うが、「タッチノイズが気になる」という評価が一部で見受けられる。

タッチノイズとは、コードが襟などに擦れて、それが物理的な振動として耳に伝わってくるガサガサ音のことだが、Beoplay H5はファブリックケーブルを採用しているため、確かにタッチノイズは発生する。
これが気になるかどうかは、よく聴く楽曲のジャンルによるだろう。

というのは、音がそれなりに鳴っている状態では気にならないからだ。
ロックなどある程度楽曲全体で音が鳴り続けているような楽曲であれば気になることはまず無いだろう。一方、無音部・静音部が比較的多いような、例えばピアノソナタのような静かめの曲を好んで聴く場合には、このタッチノイズには警戒した方が良さそうだ。慣れの程度にもよるが、気になる人はずっと気になるかもしれない。

音以外の部分についても触れてみよう。

バッテリーの持ちに関しては、公称では5時間ということになっているが、実際の使用では4時間持つか持たないかという印象で案外早く切れてしまう点は残念である。とは云え、バッテリーの持ち=バッテリー容量は、音質やプロダクトデザイン、着け心地にも実は密接に関係する要素であるし、それらとのトレードオフとなるものであるから、H5のデザイン・音質・着け心地という高いレベルでのバランスを考えれば、やはりベストな判断によるものになっているのだということが推測できる。

内蔵されている磁石についてはどうか。

強すぎず程よい磁力が心地よい。首に巻いている状態から、片手で外して耳に持っていくような動作も問題なく行える。磁力が強すぎるとこうした動作も両手を必要とするために煩わしいものとなっていただろう。

また、チャージングキューブにスッと吸い付くような絶妙な強さの磁石が採用されていることも明白である。ちなみに、チャージングキューブのサイズは28mmの立方体をベースとしており、その底面全面がゴム足になっている。ある程度摩擦抵抗力のあるゴム足なので、机の端にキューブを置いて、机から垂らすような形でH5を充電していても、キューブごと落下するようなことはないだろう。この辺りは、細部まで考えられているという印象がある。このチャージングキューブは、思いのほか小さくて軽いので、鞄の隅に放り込んで旅先に持って行くにも問題はないだろう。

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この数日間使用してみて、Beoplay H5を即断で購入したのは大正解だったなと実感している。
特に音質に関しては申し分無く、クセの無い素直な音を聞かせてくれるので多様なジャンルの音楽を存分に楽しめる。現時点では最高クラスのBluetoothインイヤーヘッドフォンと評価しても良いだろう。

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